歯周病

「歯肉が腫れている」という方。歯周病は改善できます。

痛みが少ないのは当たり前~一般歯科

歯周病は歯の周辺組織(歯根膜、歯肉、歯槽骨など)の病気の総称で、歯周疾患ともいわれています。当院ではコンセプトをもった予知性の高い治療を目標に、ブラッシング指導・歯のクリーニングを中心に、必要に応じて歯周外科手術まで行っております。

このコンテンツでは当院の歯周病治療についてご紹介します。

一人ひとりに合ったブラッシング方法の練習ができます

虫歯や歯周病の原因のほとんどは、不適切なブラッシングです。

歯科医院での予防や治療だけでは歯を守ることはできません。”磨いている”と”磨けている”には大きな差があります。時間をかけ確りブラッシングしているつもりでも、歯と歯の間や奥歯の裏側などに歯垢が残っていることがあります。

歯周基本検査、レントゲン検査、口腔内写真などの診査後、当院では一人ひとりのお口の状態や歯並びなどに合った正しいブラッシング方法を習得して頂けます。

知っていますか?歯の磨き方

進行してしまった歯周病には~歯周外科

歯肉切除

歯肉が腫れあがっている場合、歯周病が悪化しないようにこの不要な部分の歯肉を切除し、安定のため縫合します。比較的簡単な手術で短時間で行うことができます。

歯周ポケット掻爬(そうは)術

歯肉に麻酔をして、歯周ポケットの中の歯石や歯垢を除去する手術です。歯周ポケットの深さが3~5mm程度の比較的軽症の場合に行います。

フラップ法(Fop)

歯肉を切開して歯槽骨から剥離し、露出した歯根のプラークや歯石の除去、歯槽骨の清掃、およびダメージを受けた歯肉などの組織を除去して歯肉を元の状態に戻します。

そもそも歯周病ってなんですか?

そもそも歯周病ってなんですか?

歯周病は歯をささえる骨や歯肉の病気です。

たとえば家を想像してみてください。家も土台が悪いとぐらぐらして、ついには倒れてしまいます。このメカニズムは歯周病も同じです。歯周病は、歯の土台である歯槽骨がだんだん無くなっていき、ついには歯が抜けてしまう怖い病気です。

歯垢が石灰化し歯石になると、歯と歯肉の付着部分に隙間(歯周ポケット)ができます。炎症が歯肉内部に進むと、歯根膜や歯槽骨が破壊されて歯を固定する力が弱まり、放っておくと最終的に歯を失います。

近年の厚生労働省の調査では、成人の約7割が歯周病にかかっているという結果が報告されています。歯周病の症状は、最初はこれといった症状はほとんどなく、末期に近くなって症状が現れ既に手遅れの場合がほとんどです。軽度のものも含めると、40才以上では5人中4人は歯周病にかかっていると言われます。

歯周病の進行具合と治療方法について

軽度歯周病

歯と歯肉の間に、プラーク(歯垢)や歯石がたまり、細菌の繁殖により歯肉に炎症が起こった状態です。歯肉の腫れや出血などを伴います。この段階であれば、歯科衛生士によるブラッシング指導や、1~2回の歯のクリーニングを行うことで、比較的短期間で回復します。

中等度歯周病

口臭や出血がひどく、歯石の付着も目立ち、専門家が観れば歯肉にも炎症を起こしているのが確認されます。徐々に骨が後退しはじめ、歯周ポケットも深くなり、歯も動揺してきます。 この段階では、歯の表面に沿って歯肉溝の奥まで付着した歯石を取っていきます。痛みを感じる時は麻酔をして無痛状態の上で行います。さらに、数回にわたって歯石の除去を行い歯肉の状態が改善された後に検査を行います。

歯肉溝(ポケット)の深さが4mm以上あるところは、通常の手用器具を用いた非外科的な処置は見込めないため、歯周外科の適応となります。

重度歯周病

さらに進行し歯肉は化膿して、腫れます。歯を支えている骨は破壊されて後退し、歯の動揺は大きくなります。重度の場合、非外科処置では対応できない部位があれば歯周外科にて対応します。それでも保存不可能な場合は、残念ながら抜歯となります。

※重度歯周病であっても様々な条件や状況により歯周外科が適応できない場合があります。

歯周病に関しての質問

  • 歯周病とは、どんな病気なのですか?

    歯周病とは「歯を支える骨が溶ける病気」です。歯と歯肉の境目についた歯垢(プラーク)から歯の根にそって菌が入り込み、歯を支えている周りの骨をじわじわと溶かしていき、最後には歯が抜け落ちてしまいます。

    歯肉に炎症が起きた状態を歯肉炎、歯槽骨など歯を支えている組織全体が崩れてしまう病気を歯周炎といいます。また、歯周病は「沈黙の病」と呼ばれるように多くの場合、自覚症状がないため、気付かない間に悪化させてしまうことがよくあります。

  • 歯槽膿漏と歯周病は違うものですか?

    同じものです。

    これまで、歯の周辺の歯肉が腫れ、膿が出るという症状から「歯槽膿漏」という名称が主に使用されていました。一方で最近は、歯肉だけでなく、歯を支える歯槽骨を始め、歯の周辺の広範囲に様々な症状が表れるため「歯周病」という名称が多く用いられるようになりました。

  • 歯周炎と歯肉炎は違うものですか?

    歯周炎は炎症が歯の周辺の広範囲に及んで、歯肉だけでなく歯を支える歯槽骨まで広がります。その症状には個人差があり、大半の歯槽骨を失うほどの重いケースもあります。

    一方で歯肉炎は炎症が歯肉のみに及んでいる症状で、歯の周辺の歯槽骨は正常な状態にあります。

  • 歯周病は何歳位から起こるものですか?

    歯周病は成人してから起こるものと思われていますが、実は歯周炎の前段階ともいえる歯肉炎は幼少期から起こるケースもあります。

    歯周炎は痛みなどの自覚症状がほとんど無いため、また、腫れたり症状が発現しても放置するとそのうち腫れがひいてしまうために発見が手遅れになることもしばしばあります。歯周病を予防するために、毎日の歯磨きと歯科医院での定期検診が重要です。

  • 歯周病はどのように治療するのでしょうか?

    まず歯周病を予防するためには、何よりもまずプラークコントロールが不可欠です。歯の周辺に付着したプラーク(歯垢)を除去し、細菌を減らすことで歯周病の進行を食い止めることができます。

    歯の上側の歯垢は、ご自身の毎日のブラッシングによって取り除くことができますが、歯肉の内側深く入り込んだ歯垢は、ご自身で除去できないため歯科医院にて清掃を行う必要があります。さらに進行してしまった歯周病では、歯肉を切除するなど、歯周外科的な処理が必要です。

    歯周病の治療はご自身と歯科医院の相互の取り組みが必要です。

    再生療法
    近年では歯周組織を再生する方法が薬剤が開発されています。

    歯周組織の再生療法
    エムドゲイン・リグロス

    リグロス: http://www.kaken.co.jp

    エムドゲイン: https://www.yoshida-dental.co.jp/wp-content/uploads/2017/04/a33ed22c96b3f31199795e2d8cbbc391.pdf